【2040 オメガΩポイント】短期宿泊黙想会
『「自分を愛するように、隣人を愛せよ」とありますが自分を愛する事がそもそもできていない気がします。人生で犯してきた恥や罪の前に、自分を許せないで殺したいという欲求する私すら現れ、試練や罰を望む自分もいます。だから他人にも厳しくしてしまうのかもしれません。隣人を愛するためには、自分を愛することが先決ではないのかと感じています。』
「昔の聖書では愛するを御大切にと書かれていたんですよ。あなたが病気の時に自分をケアするでしょ。その行為そのものが自分を愛することなのよ。だって、病気なら奉仕活動もできないよね」。シスターは慈愛の表情を浮かべ述べた。
※
2階の食堂では神父やシスター、そして参加している信徒たちが食事を共にしている。食事自体は簡素なもので学校の給食のようだ。基本的に食事は黙食で沈黙している。
黙想会中には聖書の簡単なレクチャーやミサの時以外は自由に修道院を利用しても構わない。初めの頃は図書館にいる事が多かったのだが、次第に自然に触れるために庭園で散歩するようになった。
シスターの言葉を噛み締めながら自然散策を行う。
確かに、病気の時に自分をケアする行為そのものが自分を愛しているといえるかもしれない。入浴するのも自愛なのかもしれない。
逆に、自分に鞭をふるって働き続けるのは自虐?なんか境界線が難しい。でも「愛する子を鍛錬しない親はいない。愛する子を打つ。」とある。